PROFILE
LINKS
SELECTED ENTRIES
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK
CATEGORIES
ARCHIVES

03
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--
タグふれんず

トトガ御用達

我が家でお気に入りの商品・お店などを紹介します。
<< はしれ、きたかぜ号 | main | 童謡カード >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
仏教入門
評価:
高崎 直道
東京大学出版会
¥ 2,520
Amazonランキング: 212521位
Amazonおすすめ度:
仏教入門書。用語を知るための辞書としても使える
現代では得難い、要にして簡を得た仏教入門書です!

JUGEMテーマ:読書
  「序章 仏教とは何か」を読みました。
 
きちんと入門書から勉強したいというのが当初からの願いでしたが、書店で見かけるのはどうも物足りなくて読まずにいました。今回やっと、しっかりした入門書を見つけましたので、じっくり取り組んでみたいと思います。もとは駒沢大学の学生用教科書であったものに加筆修正したものだそうです。

《以下引用》
仏教の特質をひとことでいえば、真理と一つになる、絶対との合一ということを目標とする点にあると言えよう。…絶対者との合一を目標とする思想はひろく神秘主義(mysticism)とよばれる。神秘主義はキリスト教やイスラム教の一部にもあるが、主流とはいえない。それに対しインドではヒンドゥー教も「梵我一如」の教えに見られるように絶対者との合一を説く。仏教はむしろ、このインド的伝統に根ざすものと言うべきだろう。なお、わが国の宗教的伝統も神人合一というか、神人未分というべき思想が強い。宗教学の姉崎正治はこの伝統を「神人合一教」と名づけ、キリスト教などの「神人隔絶教」から区別した。
《引用終わり》
 
この世の全てと一つになるということ。神の視点の下降は、「神人隔絶教」から「神人合一教」への移行と言えるかもしれません。 ここでまた「大乗非仏説」の話が出てきます。高崎先生も「学問的常識として当然」と言いながらも、佐々木先生とはニュアンスが違います。
 
《以下小生要約》
「阿含」といえども仏説のままではない。それぞれの部派が「阿含」を伝承しているうちに独自の解釈を加えるようになり、ブッダの教えとはだいぶ隔たりを生じてきた。大乗仏教はむしろ、そのような従来の諸教団の学説がブッダの真意をそこねていると考え、ブッダの立場への復元をめざして、その運動を展開した。《要約終わり》 部派の教学をアビダルマ(abhidharma)と言います。「龍樹」のところで出てきましたが、何だか分かりませんでした。ダルマ(dharma)すなわちブッダの教えに対して(abhi-)これを研究するという意味。 《以下小生要約》時の流れとともに、仏の教え、すなわち「法」はしだいに理解しがたい点が生じた。また、ブッダの教えは対機説法を旨とし、「八万四千の法門」と言われるほどさまざまに説かれたので、往々にして表現上の差異や矛盾と見える教説もあった。そのため、整理分類する必要が生じて「アビダルマ」の動きが出てきた。西洋でいえば、スコラ哲学に匹敵する。《要約終わり》
 
法は教えの基本線という意味で「経」(スートラ)、アビダルマは註釈解説という意味で「論」(シャーストラ)、これに教団の規則「律」を加えて三蔵となる。
 
《以下引用》大乗経は…総じて大乗仏教の成立に呼応して、しだいにできたもので、歴史的には教主シャーキヤムニの説法とは何のかかわりもない、後世の産物である。その意味では「大乗非仏説」にちがいないが、ただ大乗経典の作者の自負においては、これこそ仏の教えの真意を伝えるものであるとして、阿含経よりも深遠で究極的な教えである。それを「仏説」と表明したのは、単なる権威づけというよりは、作者の信念の表白と見るべきだろう。事実、大乗仏典はいくたの発展した教義をふくみ、それが仏教を思想的に深め、高めた点で、絶大な価値を有している。
《引用終わり》
 
こういった経緯を踏まえれば、「偽経」も、内容的に仏教として一貫性があり、すぐれたものであれば経とみなしてかまわないだろう。また、日本の各宗の祖師たちの著作も「お経」と呼んで差し支えないだろう。…ということです。 「仏教としての一貫性」ってなんだろう?とも思いますが、穏便なお人柄にホッとしております。「仏」を学ぶ人は、こうでなくちゃね…。

《つづく》
| 仏教 | 16:33 | comments(2) | trackbacks(18) |
スポンサーサイト
| - | 16:33 | - | - |
ありがとうございます。株とはあまり関係ないと思いますが、よろしくお願いします。
| 管理人 | 2011/11/05 5:12 PM |

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
| 株の初心者の入門 | 2011/11/05 4:08 PM |










トラックバック機能は終了しました。
日本仏教の歴史(仏入17/17)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「十章 仏教の歴史」の後半を読みました。 渡来系氏族と密接な交渉のあった蘇我氏が、物部氏らの廃仏論者と争ったすえ、これに勝って、仏教が公認されるようになった。蘇我氏と縁の深かった聖徳太子が、法華・勝鬘・維摩の三経に対す
| トトガ・ノート | 2010/03/12 12:05 AM |
中国仏教の歴史(仏入16/17)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「十章 仏教の歴史」の中程を読みました。 仏教が中国に根を下ろし、飛躍的発展を遂げるのは南北朝時代に入ってから。この時期の代表的人物が鳩摩羅什(344-413)である。『法華経』をはじめとする大乗経典、ナーガールジュナの『中
| トトガ・ノート | 2010/03/05 12:05 AM |
インド仏教の歴史(仏入15/16)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「十章 仏教の歴史」の前半を読みました。 ブッダの入滅以後約100年間は教団組織の統一は保たれたが、拡張に伴い、意見の対立が生じ、再分化が起こった。これ以前を原始仏教、以後を部派仏教と言う。 各教団のインド各地での発展は
| トトガ・ノート | 2010/02/26 12:10 AM |
サンガと戒律(仏入14/15)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「九章 戒律と教団の組織」を読みました。 教団のことをサンガ(僧伽)と言います。もともとは集団という意味で、同業者の組合とか共和制体の国家にも使われるとのこと。同一の目的をもって集まった人々のつくる共同体で、成員は相互
| トトガ・ノート | 2010/02/19 12:10 AM |
修行者(仏入13/15)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「八章 修行者の理想像」を読みました。 アビダルマ教学確立の中で組織化された修行者の階位がいろいろあるようですが、それは本書を読んでいただくことにします。 ブッダ以来、出家の修行者の最高位は阿羅漢であり、阿羅漢になって
| トトガ・ノート | 2010/02/12 12:10 AM |
如来蔵(仏入12/15)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「七章 心」の後半を読みました。 唯識説は迷っている凡夫の心のあり方を説明しているのに対し、どんなに迷っていても心は清らかで、仏の心と同じだという見方があります。この心を「自性清浄心」と言います。 唯識説でいう心は、狭
| トトガ・ノート | 2010/02/05 12:10 AM |
唯識説(仏入11/15)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「七章 心」の前半を読みました。 これまで修行の実践論が述べられましたが、その主体は何なのでしょうか?修行は自己の心を浄めることと言いながら、一方では無我を説いているのは矛盾ではないか?という問題が持ち上がります。 実
| トトガ・ノート | 2010/01/29 12:08 AM |
三学:戒・定・慧(仏入10/14)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「六章 悟りへの道」の後半を読みました。 今回は三学(戒・定・慧)について。前回の八正道は、戒を保ち、禅定を実践して、智慧を得ることに要約され、これが三学にほかなりません。「学」は学ぶというよりも、修行の意に近く、三学
| トトガ・ノート | 2010/01/22 12:06 AM |
八正道(仏入09/14)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「六章 悟りへの道」の前半を読みました。 今回は八正道について。 (1)正見:正しい見かた 四諦を観ずること。 (2)正思:正しい心の持ち方 出離を願い、瞋(いか)りや嫌悪を持たず、貪着をもたない。 (3)正語:正しい言葉 うそ、
| トトガ・ノート | 2010/01/15 12:13 AM |
十二支縁起(仏入08/13)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「五章 輪廻と業・煩悩」の後半を読みました。 十二支縁起をまとめておきます。輪廻は惑→業→苦の順に、因から果への流れとして捉えられますが、人間存在の現実にあてはめて、より細かく図式化したものが十二支縁起説だそうです。以
| トトガ・ノート | 2010/01/08 12:12 AM |
輪廻(仏入07/13)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「五章 輪廻と業・煩悩」の前半を読みました。 輪廻の観念は仏教の発明ではなく、仏教成立当時のインド社会の周知の世界観・人生観です。インド的な仏教の考え方では、死後一定のとき(四十九日)を経れば必ずどこかに生まれ代わりま
| トトガ・ノート | 2010/01/01 12:30 AM |
一切法(仏入06/12)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「四章 一切法」を読みました。 《下記参考文献より引用》 現象のことを仏教では有為とか行とかいう。われわれはこの現象界の中で生滅変化し、苦しみ悩み、喜び楽しみ、迷い悟るなどの生活を続けている。われわれにとっての世界は現
| トトガ・ノート | 2009/12/25 12:06 AM |
行・有為・因縁・法・空(仏入05/12)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「三章 法」の後半を読みました。 いろはのうたに出てくる「うゐのおくやま」の「うゐ」とは「有為」のことだそうです。 《以下小生要約》 「行」は「いっしょに集めて造るはたらき」というような意味。ものを生み出す力・はたらき、
| トトガ・ノート | 2009/12/18 12:11 AM |
法(仏入04/12)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「三章 法」の前半を読みました。 まず、法の原意を示すものとして、サーリプッタ(舎利弗)が仏弟子になるきっかけとなった言葉(縁起法頌または法身偈)をノートしておきましょう。 《以下引用》 何であれ諸々の事物(諸法)は原
| トトガ・ノート | 2009/12/11 12:10 AM |
ブッダの人間宣言?(仏入03/11)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「二章 仏の本質」を読みました。 入滅と共にブッダの神格化が始まります。 《以下引用》 神格化はまずブッダに対する呼び名の制限や神聖な名称の付加からはじまり、偉大さの根源を過去世における善根功徳の蓄積に帰し、さらに八十歳
| トトガ・ノート | 2009/12/04 12:10 AM |
天才婆伽梵(仏入02/11)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「一章 ブッダの生涯」を読みました。 お釈迦様に対する尊称「世尊」、仏弟子たちが使ったもので、経典にもよく出てきます。これが「バガヴァッド」で、漢字で書くと「婆伽梵」(ばがぼん)。「天才バカボン」の語源になったとも言わ
| トトガ・ノート | 2009/11/27 12:13 AM |
仏教入門(仏入01/11)
「仏教入門」(東京大学出版会版) 「序章 仏教とは何か」を読みました。 きちんと入門書から勉強したいというのが当初からの願いでしたが、書店で見かけるのはどうも物足りなくて読まずにいました。今回やっと、しっかりした入門書を見つけましたので、じっくり取り組
| トトガ・ノート | 2009/11/20 12:11 AM |
如来蔵系経典の解説(如蔵20/20)
「如来蔵系経典」(中公文庫版) 「解説」を読みました。 前半は仏教を概説していますが、高崎先生の「仏教入門」を発注済ですので、そこで詳しく取り上げることにしまして、今回は各経典の解説をノートしておきます。 『如来蔵経』 ・すべての衆生が如来蔵(仏となる
| トトガ・ノート | 2009/11/13 12:11 AM |
amazonサーチボックス
amazonおまかせリンク
Google AdSense
検索向けAdSense
ツイッター
SEARCH THIS SITE.
MOBILE
qrcode
RECOMMEND
SPONSORED LINKS
OTHERS