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トトガ御用達

我が家でお気に入りの商品・お店などを紹介します。
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犀の角たち
評価:
佐々木 閑
大蔵出版
¥ 1,995
Amazonランキング: 2855位
Amazonおすすめ度:
世界一かっこいい人たちへのラブレター
科学や数学のパラダイムシフトは「諸法無我」に近づく

JUGEMテーマ:読書
  「第一章 物理学」の前半を読みました。
 《以下引用》…
 科学というのは、世界のありさまを、あるがままの姿で記述することを目的として生まれたものではない。特にキリスト教世界の中で誕生した近代科学が目指したものは、この世界の裏に潜む、人智を超えた神の御業を解明し、理解することにあった。法則性の解明がそのまま神の存在証明になり得たのである。したがって、科学によって解明されるべき世界の構造は、単一的で合理的で、そしてエレガントなものでなければならなかった。神が不格好で複雑で鈍重なものをお創りになるはずがない。…そして人々は、頭の中で、単一的で合理的でエレガントな世界像をいろいろと考え出し、それらのうちで現実によく合うものを選びとって、「これが世界の基本構造である」と主張した。… 頭の中の理想体系は、各人それぞれがそれぞれの個性に応じて生み出すものであるから、しょせん現実の世界と完全に対応するはずがない。大枠は似ていても、食い違いは出る。その食い違いをどう解決するか、そこが科学者の正念場である。ガリレイやデカルトは、外部世界が突き付ける不合理を拒否して、頭の中の理想世界を優先した。…その代償として、現実世界を正確に記述する物理体系を生み出すことはできなかったのである。これに対してニュートンは、己の直覚よりも、実際の現象を優先して、重力という正体不明の概念を導入することで、現実ときっちり対応する体系を創成した。… 本書は科学の方向性をテーマのひとつにしていると言ったが、その要点はここにある。脳の直覚が生み出す完全なる神の世界が、現実観察によって次第に修正されていく、悪く言えば堕落していく、そこに科学の向かう先が読み取れると想定するのである。… 神の視点が人間の視点に移っていくことを、自分の勝手な言い方で「科学の人間化」と呼び、それを堕落だと考える傾向を「下降感覚の原理」と呼んでいる。ただしここで注意しなければならないのは、神の視点というのが、もちろん実際の神を想定して言っているのではなく、我々が頭の中で常識的に最も端正で納得できる美しい形として捉えている視点のことを指しているという点である。「神の世界はこうあるべし」というそのような見方のことである。先にも言ったように、脳の直覚が生み出す完全なる神の世界が、現実観察によって次第に修正されていく、それが「科学の人間化」なのである。 …《引用終わり》

 とても私好みの指摘です。漠然と同じことを考えてきましたので、うまく言葉に置き換えていただいたようで、気持ちがいいです。自分も同じような考え方をしていたとはいえ、言葉にできず、発展させることもできませんでした。著者がどのように展開させるのか、先が楽しみです。

 もともとの「神」というのは結局、脳の中に居るのですね。そしてそれは脳の都合に依存した「神」であるから、思い込みの影響も受けるし、脳の生理学的あるいは構造的(解剖学的)制約も受けます。(結局は感覚器官に由来する)現実観察によって補正を繰り返してきたのが科学史と言えます。

 脳はそもそも「神」を理解するだけの容量や能力を持っているのか?言い換えれば、本当の「神」を脳は「単一的で合理的でエレガント」だと感じるだろうか?逆に、現実観察というのは絶対に確かだと言えるのか?この辺のところを固めないと、科学は足元からすくわれて完全にひっくり返る可能性さえあると思います。

 《つづく》
| 仏教 | 22:43 | comments(0) | trackbacks(14) |
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仏教入門
JUGEMテーマ:読書&nbsp; 「序章 仏教とは何か」を読みました。&nbsp;きちんと入門書から勉強したいというのが当初からの願いでしたが、書店で見かけるのはどうも物足りなくて読まずにいました。今回やっと、しっかりした入門書を見つけましたので、じっくり取
| トトガ御用達 | 2009/11/16 3:37 PM |
百千万劫にも遭い遇うこと難し(犀角10/10)
「犀の角たち」(大蔵出版) 最後まで読み終えまして、自分なりの「第5章」を書いてきました。 視点の人間化が進むとどうなるんでしょうか?さらに個別の人間の視点に下降(堕落)していくのかもしれません。人間一般(平均的な人間)の視点から個々人の視点への、さ
| トトガ・ノート | 2009/10/25 12:05 AM |
大乗(犀角09/10)
「犀の角たち」(大蔵出版) 「第五章 そして大乗」から最後まで読みました。 釈尊の没後、仏教が次第に勢力範囲を拡大し、独立した僧団が各地で散在する状態になると、僧団ごと地域ごとに教義の食い違いが出てきた。お互いに自分たちを正統仏教と考え、他者を破僧集団
| トトガ・ノート | 2009/10/18 12:06 AM |
釈尊の仏教(犀角08/10)
「犀の角たち」(大蔵出版) 「第四章 釈尊、仏教」の後半を読みました。 仏教が誕生したころ、インドはアーリア人に支配されていて、ヴァルナ(カースト制度の前身)という厳格な身分差別社会を作っていた。頂点に立つのはバラモン(祭式を司る祭官)で、神との交信を
| トトガ・ノート | 2009/10/11 12:07 AM |
仏教は思想の宝庫(犀角07/10)
「犀の角たち」(大蔵出版) 「第四章 釈尊、仏教」の前半を読みました。 まず、脳科学についての指摘。 《以下引用》… 脳科学は、様々な領域で科学理論が成立していく、その成立機構を解明するにすぎない。脳科学自身が主役となって、そこにすべての科学理論が収束
| トトガ・ノート | 2009/10/04 12:05 AM |
ペンローズの主張(犀角06/10-b)
「犀の角たち」(大蔵出版) 「第三章 数学」の後半を読みました。 この本の説明は分かりやすいというか、私好みです。科学史の本としても非常に優れていると思います。 そんなわけで、ペンローズについても書いてあるので、メモっておきます。いつか勉強したいと思っ
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カオスとフラクタル(犀角06/10-a)
「犀の角たち」(大蔵出版) 「第三章 数学」の後半を読みました。 この本の説明は分かりやすいというか、私好みです。科学史の本としても非常に優れていると思います。 そんなわけで、カオスとフラクタルについても書いてあるので、メモっておきます。いつか勉強した
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ポアンカレの科学観(犀角06/10)
「犀の角たち」(大蔵出版) 「第三章 数学」の後半を読みました。 最も衝撃的だと思われるゲーデルの「不完全性定理」についてまとめてあるので、メモっておきます。 《以下引用》… 「その数学体系が無矛盾な場合、つまり完全である場合には、その体系を使って正し
| トトガ・ノート | 2009/09/27 12:07 AM |
ピタゴラス教団(犀角05/10)
「犀の角たち」(大蔵出版) 「第三章 数学」の前半を読みました。 《以下引用》… 数学という学問は外部からの情報とは無関係に、人間の思考だけで成り立っている分野だと考えられているから、「直覚の想定する世界が、外部情報によって訂正されていく」という人間化
| トトガ・ノート | 2009/09/20 12:13 AM |
木村資生の中立論(犀角04/10)
「犀の角たち」(大蔵出版) 「第二章 進化論」の後半を読みました。 「ダーウィンに消された男」という本が有りました。ウォレスのことを取り上げたものです。でも、以下のようなことならば、消されたのではなくて自然淘汰されたのかもしれない。 《以下引用》… ウ
| トトガ・ノート | 2009/09/13 12:06 AM |
「神の視点」の高さ
今読んでおります「犀の角たち」では、科学の世界で起きた「神の視点」から「人間の視点」への移行について描かれています。ドキリとする捉え方ですし、ワクワクしながら読んでおります。ただ、「神」についてちょっと気づいたことがあります。 大雑把に言うと、科学史
| トトガ・ノート | 2009/09/12 12:11 AM |
ダーウィンの進化論(犀角03/10)
「犀の角たち」(大蔵出版) 「第二章 進化論」の前半を読みました。 今度は進化論における「科学の人間化」(神の視点が人間の視点に移っていくこと)を見ていきます。 《以下引用》… 本来のラマルク説は、進化に神の意志が反映しているという点ではキュヴィ
| トトガ・ノート | 2009/09/06 12:10 AM |
パラレル・ワールド(犀角02/10)
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| トトガ・ノート | 2009/08/30 10:56 PM |
彷徨する科学の方向性(犀角01/10)
「犀の角たち」(大蔵出版) 「第一章 物理学」の前半を読みました。 《以下引用》… 科学というのは、世界のありさまを、あるがままの姿で記述することを目的として生まれたものではない。特にキリスト教世界の中で誕生した近代科学が目指したものは、この世界の
| トトガ・ノート | 2009/08/30 10:55 PM |
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